愛着スタイル「安定型（自律型）」の恋愛傾向は？恋愛のコツや注意点

愛着スタイル「安定型（自律型）」は、自分に対しても相手に対しても思いやりを持って接することができる安定した心を持っています。
安定型（自律型）の特徴や恋愛について詳しく見ていきましょう。

愛着スタイル安定型（自律型）の特徴

安定型（自律型）は健全な愛着スタイルであり、愛情をもって育てられてきた経験がある人が多いのが特徴です。
基本的にポジティブであり、物事を素直に受け止め、安定感と幸福感を持って過ごすことができるでしょう。

自己肯定感が高い

安定型（自律型）は自己肯定感が高く、自分への信頼度も高いです。
相手に認められたいと自分を犠牲にして頑張りすぎることもありませんし、相手から心ない言葉を言われたとしても感情的になることなく冷静に感情をコントロールすることができます。
他人から認められたいという承認欲求が強すぎないので、何事においてもプレッシャーを感じて肩に力が入りすぎるということもなく自分の実力を発揮することができるでしょう。

自分軸がしっかりある

自分軸がしっかりとしているので、周囲の影響を受けすぎることなく自分の信念を貫き、突き進んでいくことができます。
感情表現も豊かで自分の意見をしっかりと伝えることができますが、威圧的ではなく自己中心的になることもありません。
他人のアドバイスや意見にも耳を傾けて素直に受け入れることができ、柔軟な対応も可能なのでお互いを尊重することができるでしょう。

主体性と協調性がある

自律心があり主体性を持っていますが、孤立していることはなく、周囲の人と協力する協調性も持ち合わせています。
助けが必要な時には自分からサポートを求めることができ、他の人が困っている時には見返りを求めることなく、そっと手を差し伸べることができる人です。

円滑な人間関係

自らの心を開いて他人を信頼することができるので、相手からも信頼されて円滑な人間関係を築くことができます。
親密な関係になった時でも、相手に依存しすぎることがありません。絶妙な距離感を保ち、心地よく過ごすことができるでしょう。

 

愛着スタイル安定型（自律型）になった背景

愛着スタイルを確立するのには、幼少期にどう育てられたかが深く関係してきます。
安定型（自律型）タイプは深い愛情を注がれ、いつでも声をかけてもらえたり、スキンシップを十分に受けてきた経験を持っているでしょう。
 
安定した愛着関係を築くのに一番重要となるのが、赤ちゃんの頃に泣いたり怒ったりの感情を表現するサインにいかに敏感に愛情深く対応してもらえたかになります。
無意識レベルである潜在意識で、愛されている、大切にされている、と刻み込まれることによって、相手に絶大なる信頼と愛情を育むことができるのです。
 
怒りや悲しみといったネガティブな感情をネガティブな感情でかき消されることなく、ありのままを受け入れてもらったという経験が精神的安定につながります。
ポジティブな感情だけではなく、ネガティブな感情も受け入れてもらえることで、自分の感情を理解してコントロールする力を育むことができるのです。
その過程で自分以外の人を信頼することを学び、自分も相手も尊重するバランスの取れた関係性を築いていけます。
 
養育者自身の心が安定しており、自分の気分で対応を変えない人だったことも重要です。感情的になって対応することなく、いつでも共感し、ポジティブな言葉で愛情を注いでくれるタイプだった場合がほとんどでしょう。
 
適度なスキンシップと、いつでも愛情深く一貫性を持って接してもらえる環境で育つことで、安定した心を育み、良好な人間関係を築くことができる土台作りをすることができるのです。
 
ありのままの自分を受け入れてもらい愛された経験は、他人を受け入れ愛することができる愛着スタイルを獲得していくこととなります。

 

愛着スタイル安定型（自律型）の恋愛傾向

ネガティブ思考に囚われない

幼いころからしっかりと愛情を注がれ育てられた経験によって、自己肯定感と自分以外への信頼感が育まれている愛着スタイル安定型（自律型）。
自己肯定感が高いため、相手に認められたいという承認欲求も強くありません。本当に自分のことを愛してくれているのだろうかと、強すぎる猜疑心や嫉妬心、独占欲といったネガティブな感情を抱えることもないでしょう。

恋愛に依存しない

精神が安定しており、恋愛に依存することなくバランスの取れた関係性を築くことができます。
恋愛が中心・最優先ではないので、家族や友人、自分の時間も大切にし、心が豊かで充実した日々を送ることができるでしょう。

尊重し合える関係を築く

短期的視点ではなく、長期的視点を持つことができるので、浮気や不倫といった危険な恋に足を踏み入れることもまずありません。
自分にとっても相手にとっても高めあい、尊重し合える関係を恋愛の上でも築くことができる人です。相手に影響されすぎたり振り回されたりすることなく、しっかりと自分を持つことができます。

揉め事は平和的に解決

コミュニケーション力も高いため、自分の気持ちをしっかりと伝えつつ相手の気持ちにも寄り添うことができます。自分とは違う意見を持っていたとしても、真っ向から否定することなく受け止め、共感することができるでしょう。
自分の不満を感情的にぶつけることなく、なるべく争いは避け、平和的な解決策を導き出すことができます。

気持ちの切り替えが上手

たとえうまくいかなかったとしても、自暴自棄になることなくネガティブな気持ちを感じきったら気持ちを切り替え、新たな恋に進んでいくことができる人です。
過去に執着して相手を恨むということもなく、最終的には相手の幸せを願うことができるタイプでしょう。

 

安定型（自律型）と相性の良いタイプ

安定型（自律型）は精神的に安定していて、相手に影響されすぎないため、比較的どんな人とも良い関係を築いていくことができます。
 
その中でもやはり一番相性がいいのは、同じく安定型（自律型）です。
お互いに自己肯定感が高く、自立した関係性を築くことができ、一緒にいることで高めあい成長しあえる関係性を築くことができるでしょう。
 
心でつながり、相手に求めすぎず、穏やかに過ごすことができます。周囲に憧れられたりうらやましがられるような、理想的な関係を築くことができるでしょう。
 
感情を変に隠すことも表現しすぎることもなく、相手のペースに合わせ、問題や困難があったとしても感情をぶつけあうのではなく話し合いで解決することができます。
価値観が似ているからこそ相手を思いやり、傷つけたり悲しませたりするような行動は避けることができるのです。
 
相手が不安型であったとしても、相手に愛情を注いで寄り添うことができれば、よい関係を築くことができるでしょう。
不安型（とらわれ型）に引っ張られることなく、一貫して高い自己肯定感を維持し、安定型（自律型）が心のよりどころになってあげることが大切です。
 
相手が感情的になったとしても、安定型（自律型）が受け止めて冷静に対応することができれば、ぶつかり合うこともなく信頼関係を育むことができるでしょう。
 
安定型（自律型）がコミュニケーション能力が高くポジティブ思考なので、ありのままの自分を出してもらうことができれば、基本的には良い関係を築いていくことができます。
 
同じ趣味を持っていたり、1つの目標に向かって一緒に突き進んでいける人であれば、さらに尊重しあうことができるでしょう。

 

安定型（自律型）と相性の悪いタイプ

安定型（自律型）と相性の悪いタイプは、安定型のエネルギーを奪ってしまう恋愛に依存しているタイプでしょう。
 
回避型（愛着軽視型）は愛情やつながりを求めて親密な関係を望んでいる反面、関係を深めすぎることに対して不安を持っているため言動に一貫性がなく、安定型（自律型）を振り回すこととなるでしょう。
 
どんなに愛情を注ぎ言葉や行動で示したとしても、回避型（愛着軽視型）は過去の経験によってありのままに受け入れることができません。
心の奥底で満たされなかった愛情を抱えており、その愛情をパートナーに求めつつも愛されることへの不安も感じ、自分でも理解できない矛盾を抱えているのです。
 
安定型（自律型）は一貫性があり、穏やかな愛情を注ぐことができますが、回避型（愛着軽視型）はその愛を受け止められる時もあれば、拒否し跳ね除けてしまうこともあるのです。
 
また、回避型（愛着軽視型）は感情の浮き沈みが激しく、ちょっとしたことでネガティブになり、感情のコントロールができません。突然爆発し、相手に感情をぶつけてしまうこともあります。
安定型（自律型）がどんなに自己肯定感が高いとしても、受け入れられる範囲を超えている場合は精神的にストレスを感じることは避けられないでしょう。
 
自分が心をオープンにしているのにもかかわらず、相手はなかなか心を開かないため、絆を深める難しさを痛感することもあります。
 
回避型（愛着軽視型）と愛情を育み関係を続けていくためには、安定型（自律型）が忍耐強く頑張る必要があるでしょう。かなりエネルギーが必要となるので、ある程度覚悟が必要と言えます。

 

安定型（自律型）が恋愛で失敗しないコツ

安定型（自律型）が恋愛でうまくいかないことがある場合は、相手の感情に引っ張られすぎたり、相手のペースに引き込まれてしまった時となります。
 
安定型（自律型）同士の恋愛であれば、そこまでエネルギーを奪われることなくコミュニケーションを取ることができるので良い関係を築くことができますが、人のタイプは千差万別。
失敗しないコツは、相手の愛着スタイルをまずは理解することが重要です。
 
自分と同じような価値観を持っているだろうと思い込むことで、無意識のうちに「こうしてくれるだろう」と期待してしまうこともあるでしょう。
たとえば、自分は冷静に伝えることができるのに、相手が感情をぶつけてくる時には心に負担がかかることもあるかもしれません。
 
恋愛は時に閉鎖的になり、自分が間違っているのではないかと思ってしまうこともあるものです。自分で何とかしようと一人で抱え込んでしまうと、問題を深刻化させてしまいます。
相手と一緒にいることで疲れてしまったり、ポジティブな気持ちでいられなくなった時には、相手と距離を置いて誰かに話を聞いてもらいましょう。
 
また、相手に対して同情しすぎないようにすることも大切です。安定型（自律型）は愛情深いからこそ、自分が何とかしてあげたいと背負い込んでしまうので距離感にも気を付けましょう。
 
育った環境や過去の恋愛で、相手が深く傷つきトラウマを抱えていることもあるかもしれません。ですが、これまでの経験によって育まれた価値観や恋愛への考え方を自分が変えようとしてしまうと、かなりのストレスとなってしまいます。
 
良かれと思ってのことだとしても相手を変えようとするのではなく、相手のことを理解して丸ごと受け入れることに努め、その上で自分の接し方をどうするか考えてみることです。
 

 

安定型（自律型）との付き合い方や恋愛での注意点

安定型（自律型）は、基本的にどんなタイプとも良好な関係を築いていくことができるとお伝えしてきました。
誠実で相手を信頼するからこそ、自分も信頼され心を開いて接することを望むタイプです。
 
壁を作って関係を深めるのを拒否してしまうと、安定型（自律型）を傷つけてしまうこととなるでしょう。すぐに心を開くことは難しくても、誠実な態度で接することが大切です。
 
安定型（自律型）は自分軸をしっかりと持ち、自分の考えや感情を表に出して伝えるので、同じように自分を持つ人に心惹かれます。対等な関係を築いていくことを望むでしょう。
 
恋愛に依存するよりも、お互いに自立した関係を好み、束縛することなく自由な関係を築きたいと願っています。
そのため、安定型（自律型）の趣味を尊重したり、夢を応援してあげるようにしましょう。相手の趣味や夢よりも恋愛を最優先にすることを強制すると、気持ちが離れてしまう可能性があります。
 
また、否定的な言葉や威圧的な態度には、過度なストレスを感じてしまいます。価値観が違ったり、なにか問題が起きたとしても、話し合って平和的に解決したいタイプです。
 
喧嘩や言い争いはできるなら避けたいと思っているので、一方的に責めたり暴言を浴びせないように注意しましょう。感情をぶつけあって言いたいことを言い合うというのが苦手なので、感情をコントロールして冷静さを持つことです。
 
刺激や変化よりも、穏やかで安定した日常を過ごすことを幸せに感じます。
バタバタと忙しく追われるよりも、ただ一緒にのんびりと過ごすことも好きです。急かしたり焦らせたりせず、時間的にも余裕を持つようにしましょう。

 

まとめ

今回は愛着スタイル安定型（自律型）の特徴や恋愛についてご紹介しました。
自分のことを理解しつつ、相手の愛着スタイルを知ることも大切です。より良い恋愛に向けて相手の愛着スタイルについても観察してみましょう。
 
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